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 【2日目 - 公民権運動資料館】

★1月5日★

翌朝、7時起床、いつもならこれから寝る時間、
 昼夜逆転生活のおかげで時差ボケはないみたい♪
 昨日はホテルに着くとすぐにビールストリートに行ってしまったので
 軽く荷物の整理。
 今回の旅に出る前に浅草で買った扇子が7本、



 親切にしてもらった人にプレゼントしようと思って買った物。
 右も左もわからない異国の地、
 きっといろんな人に助けてもらう事になると思っています。
 昨日のタクシーの運ちゃんにも助けてもらうんだろうなぁ。
 ホテルの窓から朝のダウンタウンの景色を見る。
 南部有数のビジネス街の1面を持つメンフィス市。
 高層ビルもちらほら、昼間のビジネス街は安全らしい。
 この時点では雨はほとんどナシ、でもテレビの天気予報では雨(ToT)
 9時にホテル前で待ち合わせだけど、支度も出来てしまったので、
 約束の時間の15分前にロビーに降りる。
 するとホテル入口に昨日のタクシーが、早っ!
 見ると他のお客さんを断ってる、
 約束したとはいえここから乗るのはみんな観光客なんだから
 誰を乗せても一緒だろうに、律儀だ(^◇^)
「おはよう、カズ」
 「ずっと待ってたの?」
 「さっき来たところだ、昨日はよく眠れたか?」
 「はい、ぐっすり♪快適なホテルです♪」
 「STAXミュージアムだったな、行こうか」
 「はい、お願いします♪」
 「場所は調べた、危ない場所だぞ」
 「そんなに危ないの??」
 「あの辺はメンフィスで1番危険な場所だ」
 「前に車を停めて、出てくる時にも待ってるから建物の中から
  車を確認するまで絶対に外に出るな!」
 「わかった、外に出ない、車見たら出るね」  
  顔がマジだ、ホントにキケンみたい…
  でもキケンって、一体どんなキケンなんだろう…
 「ところで、何が危険なの?」
 「あの辺りはメンフィスでも1番貧しい場所だ、
  警察もあの辺りには来ないしな、あらゆる犯罪が野放しだよ」
 「警察来ないって…じゃぁ警察は何するの?」
 「何もしないさ(笑)」
 「そうなんだ…」
 「心配すんな、この車の中なら多分安全だ」
多分って…頼りにしてますよ〜(ToT)
10分位走ると街の景色が少し変わったような気が、
家の窓が壊れていたり、車がボロボロだったり…
映画で見るゲットーとはちょっと違う感じ、
密集感が無いというか、閑散としてるようなさびれた感じ。
モハメッド (運転手さん)がカーナビ外してシートの下に隠す…(?_?)
走っててもヤバいの???
人の影はほとんどナシ、道角に黒人が1人、恐らく売人、
昨日教えてもらったみたいにポケットに手を入れて立っている。
日本では経験した事の無い緊張感…
 「もうすぐ着くぞ」
 「あっ、あれだ!STAXのサイン!」
さびれた通りの向こうにおよそかけ離れた綺麗な建物が、
 「いいか、車降りたら、まっすぐ中に入るんだぞ、
ドアを閉めたら行くから、絶対外は歩くな」
 「わかった、外出ない、まっすぐ入る」
 「何時に出てくる?」
「じゃぁ1時間後に」
 「オーケー、1時間後に車を停める、車見るまで絶対外に出るなよ」
 「わかった、車見るまで外に出ない、中から車見えたら外に出る」
 「オーケー、じゃぁまた後で」
車から入口までは5メートル位、こんなに緊張する5メートル初めて((+_+))
ドキドキのまま入口のドアを開け………
開かない………
よく見ると張り紙が、月曜クローズ………ってそんなことガイドにも
STAXのホームページにも書いてなかったぞぉーー!!(――〆)
後ろにはまだモハメッドも車の中から首をかしげている。
急いで車に戻り
 「閉ってたぁ〜、定休日無いハズなのにぃ〜」
 「残念だったな、また明日来るか」
 「うん、そうする」
 「ここに停まっているのは危ないから車出すぞ」
 「じゃぁ、次は公民権運動資料館に行きたいんだけど」
 「オーケー、すぐ近くだ」
 大通りを1本過ぎると先程のヤバイ緊張感がなくなる。
 そういえば、運転しているモハメッドはあまりメンフィスの事知らないみたい、
 言葉もどことなくなまっているみたいだし、どこかの移民なのかな?
「モハメッドはメンフィスは長くいるの?」
「6年住んでる、前はフランス、シカゴ、ニューヨークにいた」
「生まれは?」
「エチオピアだ」
「すごいね〜色んな所に行ったんだぁ」
「カズは今まで何処に行った?」
「メンフィスが初めての海外旅行〜♪」
「そうか、何でメンフィスに来たんだ?」
「ブルースとソウルの歴史の街だからね、日本ではブラック・ミュージックのDJやってる」
「これから行く公民権運動資料館も昔はモーテルで
 STAXのミュージシャンが泊まったりもしていたんだよ〜」
「そうか、大事な場所なんだな」
「日本人を乗せて行ったこと無いの?」
「グレースランドには何度も乗せて行ったぞ」
「そうだよね、エルビスは世界のスーパースターだもんね」
「何でカズはグレースランドに行かないんだ?」
「今日と明日しか時間が無いし、他に行きたい場所がいっぱいあるからね」
「おまえ変ってるな」
「そう?」
「あれだ、着いたぞ」
「この辺は安全なの?」
「大丈夫だ、でもこの辺はホームレスが多いぞ」
「話しかけられても相手にするな」
「うん、わかった」
「何時に出てくる?」
「じゃあ、1時間後に」
「オーケー、1時間後に待ってるけど、時間過ぎても気にするな、
 ゆっくり観てこい」
「ありがと〜行ってくるね」

というわけで、公民権運動資料館到着♪


※旧ロレイン・モーテルの外観はそのまま残してあります

※駐車してある車も展示物…帰って来てから知った…(^_^;)

※花環のあるのがキング牧師の暗殺された部屋


ここも辺りに人の気配はなし…
まぁ、月曜日の朝イチだし、当然といえば当然。
入口のドアも空いているし、中には人影もある。今度は大丈夫みたい!(^^)!

中に入ると最初にカメラを預ける。中の写真撮影は出来ない所が多いらしい。
カメラと引き換えのチケットをもらい入場料12ドルを払い中へ、
最初の部屋ではビデオで公民権運動の大まかな流れを説明。
英語の説明は難しい単語が続き、チンプンカンプン(ToT)
でも映像の方は見たことのある映像も混じっていて、何となくは理解できる。

ビデオの上映約10分が終わると中の展示に移り
まずはビデオ上映の部屋の展示を見る。
最初の写真は以外にもビートルズ!?
公民権運動とビートルズ?何で?
その隣から
Power Of Idealism
Power Of The Press
Power Of The Bullet
Power Of The Music
のテーマで写真の展示が続く、
レコードの展示が数枚、
Cheap Thrills LP/Janis Joplin
Big Brothers & The Holding Company
Stoned Soul Picnic/5th Demention
この部屋最後の展示はジョン・レノン、ここで最初のビートルズと繋がる。

部屋を出て次の部屋へ向かう廊下は
公民権運動と関わりの深い人物の説明へ、
Voice Of Struggle
Nat Turner
Sarah C Roberts
Dread Scott
Harriet Tubman
Sojourner Truth
Frederick Douglas

William Lloyd Garrison
John Brown

Freedom At Last
Civil War
KKK
Migration
Pressyv Ferguson
Booker T. Washington

ブラウン裁判
リトルロック9

バスでの差別は体験型、
バスの中に乗り込み前の席に座ると運転手(人形)が
「Please Move Back To The Bus」
「I Need That Seat」
段々と強い言い方になって行き、最後には
「Get Up On There!!」
と怒鳴られます。そのまま座り続けてもその先は無し、
因みに最初から後ろの席に座ると何も起きません。

バスを出るとモントゴメリ・バス・ボイコット運動の展示へ

シット・インは人形で展示カウンターに座って動かない黒人の
後ろで、白人がからかっている様子を展示。

横のスペースにはシット・イン・ソングの楽譜のコーナーが、
ヘッドホンからは各曲が聴けるようになっている。
For A Just Little Drink
We Shall Overcome
The Burning Cross
Blessed Are Mo People

フリーダム・ライド
プロジェクト C Birmigham
キング牧師の収監された牢屋のレプリカ

I Have A Dream演説

フリーダム・サマー

セルマの行進

ここから、階段を上り2階へ、

マルコムX
ブラック・パンサー

ゴミ業者のストライキ(I Am A Manのプラカード)の様子は
実物大のジオラマで再現、
キング牧師のメンフィスでの演説の様子の写真の展示

そして最後にはキング牧師の暗殺された部屋へ、
部屋の中は暗殺時の様子がタバコの吸いがら1本まで忠実に再現されています。
通路はここまで、
残念ながら他の部屋は外観を残して全て無くなっていました。
ウイルソン・ピケットがムスタング・サリーを
バーボン片手に書いた部屋も残っていませんでした(ToT)

階段を降りて1階に着くと最後の展示物は
マハトマ・ガンジーのパネル。非暴力、非服従の教えは公民権運動にも
多大な影響を与えています。

ここまでで展示は終わり、最後には土産物屋、
けっこうな広さがあり、種類も様々。
約束の時間まであと5分だったので気になる数点を買い
カメラを受け取り急いで外へ、
半券を持って行けば暗殺者が居たとされる向いの建物も展示が
見られるらしいが、またの機会にする。



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